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お知らせ

コーンスターチの粉じん爆発【2015年06月29日】

台湾のプールでコーンスターチに着色したカラーパウダー粉じんが爆発し、500人近くがやけどをしたというニュースが流れています。不燃物質以外の粉末は総て粉じん爆発する可能性を持っています。日本での1987年~2003年のデータでは87件の粉じん爆発があり、金属粉末が44件で最も多いいですが、木粉・おがくず・小麦粉・トウモロコシ粉・・・などの天然素材が26件とこれに続きます。粉じん爆発のしやすさは「爆発下限界濃度」「最少着火エネルギー」「爆発限界酸素濃度」など、粉じん爆発の激しさは「爆発圧力」「圧力上昇速度」などで示され、他にも多くの特性因子があります。これらの特性は粒径、粒度分布などにもよりますが、コーンスターチは爆発下限界、最少着火エネルギー、爆発限界酸素濃度から見て爆発しやすく、圧力上昇速度から激しい爆発を起こす物質であるというデータがあります。粉じん爆発はこれを規制する法律はなく、またGHSの分類項目にもなっていません。身近な素材でも粉じん爆発を起こしえますので、多量の粉末の使用に際しては事前によく調べ、粉じん爆発の危険性が高い場合は、粉じん雲の形成防止、酸素濃度の制御、着火源・静電気対策など、適切な対応が必須となります。


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